“福井の魚-マサバ”

サバ科
地方名:マサバ(三国)、サバ(越廼)、センニチ(中・小形魚、越廼)、モウジン・モウゼン(大形魚、越廼)、マルサバ(河野)、メサバ(河野・小浜)、ピンサバ(小形魚、美浜・小浜)、アミサバ(和田)

     体は紡錘形で、背部は緑色の地に、黒色の波状をした紋が側線の下までのびる。全長50p位になる。沿岸、沖合の水深およそ0〜250mを移動する回遊性魚のひとつで、定置網、施網、釣りの他、地曳網や延縄で多獲される。施網漁場は、春期には小浜沖〜常神埼沖、夏期は立石埼〜三国沖の水深50〜100mが主漁場となる。秋期には小浜〜常神埼沖の100〜150m水域が漁場の中心となることが多い。釣りの漁場は、冬期では米ノ浦〜越前岬沖の100〜150m水域である。施網の漁期は4〜11月で盛期は5〜10月。釣りのそれは5〜2月におよぶ。産卵期は3〜8月、盛期は4〜7月。幼稚魚は表層性の小型動物プランクトンを捕食するが、成魚では大型プランクトンの他にイワシ類、キュウリエソ、小型イカ類、時にサルパ、クラゲ類も捕食する。浜焼サバ(若狭の一本串)は特に有名で、京都のバッテラも若狭のサバが運ばれたものである。また、なれサバや糠漬のへしこにもされる他、一般的には、みそ煮、おろし煮、しめサバ等にされ、特に秋サバは脂が乗り美味。


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