“福井の魚-マイワシ”

ニシン科
地方名:ヒラゴ(10p未満、美浜・小浜・高浜)、小羽イワシ(10〜15p)・中羽イワシ(15〜20p)・大羽イワシ(20p以上)(全県下)

本県のイワシ類の中で最も漁獲量が多い重要種である。体は延長し、腹部はやや側扁する。下顎は上顎よりわずかに突出する。体側に1列の青黒色点があり、時にはさらにその上下に1列ずつの黒点がある。全長は最大29pに達する。水深100m以浅の表・中層に生息し、旋網や定置網によって漁獲される。旋網漁場は春〜夏期には小浜〜常神、立石埼沖と三国沖(水深70〜100m)、秋期は小浜〜常神(80〜90m)水域がそれぞれ主漁場となる。中羽以上の大型群は2〜5月が盛漁期。定置網では小羽以下の幼魚が6〜10月に漁獲される。産卵期は2〜5月。主として動・植物プランクトンを捕食する。養殖魚の餌料とされる他、塩焼、酢の物、丸干、めざし、みりん干、塩漬、オイルサーデイン等缶詰の原料に用いられることが多い。本県では、春獲れるマイワシは、古くから保存食としてへしこ漬(糠漬)にされ、今なお根強い人気がある。


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