“福井の魚-アカカマス”

カマス科
地方名:クチレイ(三国)、ハザツラ(和田)、カマス(全県下)

体は円筒形で下顎が上顎より長く、受け口となっており、歯が鋭い。背部は赤味がかった黄褐色。腹部は銀白色で体側に明瞭な暗色縦帯がある。各鰭は黄色味を帯びる。最大で全長50p前後になる。主に中・底層を遊泳し、10月を中心に定置網で漁獲される。産卵期は6〜7月。幼魚(5〜10p)は沿岸の藻場に生息するが、成長につれて沖合へ移動する。鋭い歯で小型のアジやイワシ類を捕食する。近縁種のヤマトカマスは、第一背鰭が腹鰭の真上にあること、体側に暗色縦帯のないこと等で区別できる。本県に分布するカマス類は主としてアカカマスである。肉はやや水分が多いが、干物にすると美味。ムニエル、柚庵(ゆうあん)焼、空揚げ、干物、塩焼や刺身にもされる。


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