カム式加振による引抜加工の研究

分野 眼鏡(金属加工)
テーマ名 カム式加振による引抜加工の研究
目的 機械式振動を利用した、線材の引抜加工力の低減を目的としている。
成果  金属線材の引き抜き加工において、引き抜き方向へカム式振動を加工中に印加することで、その引き抜きに要する巻取りトルクが5割以上減少することを確認できた。
 具体的には、φ1.95のタフピッチ銅線材を、引抜ダイスによりφ1.85へと細くする引抜加工を行い、引抜に要する巻取りモータのトルクを測定した。振動を加えたときの引抜力の変化を図1に、特定の周波数で減少率が上がることを図2に示す。
 なお、巻取りモータのトルクと引抜力とは比例関係にある。

図1

 図1の縦軸は、巻取りモータのトルクを電圧に換算したもので、最大定格出力のとき電圧が1V発生する。
 引抜開始前は、張力に応じたトルクの電圧0.6Vが発生している。引抜を開始すると電圧が平均0.86Vへ上昇し、この状態で振動を加えると電圧が平均0.42Vへと降下した。引抜に要するトルクが5割以上減少したことを示している。


図2

 図2の縦軸は、加振による電圧の降下率で、横軸はカムの回転速度(rpm)である。カムは1回転で177山のものを用いている。
 180、240および290rpm付近で減少率が大きくなることを確認した。

担当
研究者
佐々木善教(専門分野:金属), 機械電子研究G
共同
研究者
石黒文健 福井鋲螺株式会社 研究部