陶磁器表面への薄膜作製技術の開発

分野 窯業・工芸・デザイン(越前焼)
テーマ名 陶磁器表面への薄膜作製技術の開発
目的  越前焼では、他産地との差別化を図るため、土味を活かした焼締製品を製造している。しかし、焼締製品は表面を釉薬で覆っていないため若干の吸水性があり、臭いや汚れなどが付着しやすく、食器や花器では臭いなどがつきやすいという問題がある。この問題を解決するために、素地表面を、土味を損なわない程度のガラス薄膜にて覆い、吸水性を低く抑え、臭いの吸着を防ぐ薄膜を製膜する技術開発を行った。
成果  焼成後の越前焼水簸素地をテトラエチルオルトシリケート(TEOS)とメチルテリエトキシシラン(MTES)混合溶液に浸透させることで素地上にTEOS/MTES混合膜を成膜したところ、素地の吸水率を0.05%と成膜前の吸水率(0.46%)、TEOSのみを成膜した素地(0.22%)よりも低い値を示した。
 また、この混合膜を成膜した試料でトリメチルアミン(TMA)溶液を使った臭気試験を行った結果、成膜することでTMAの放出量を1/40にまで低下させることができた。
 この混合膜を焼締め素地に成膜することで、土味を損なわずに吸水性の低い試作品を作製できた。


付着率と吸水率変化率の関係



成膜前後の酒器
左:成膜前、右:成膜後

担当
研究者
真木教雄(専門分野:化学), 製品化デザイン支援G