低温で焼結する新越前焼の開発

分野 窯業・工芸・デザイン(越前焼)
テーマ名 低温で焼結する新越前焼の開発
目的  越前焼や越前瓦の良質な粘土は採取量が減少しており、近い将来、低品位(品質が良くない)粘土を使用しなければならなくなる。そこで、低品位粘土を用いて、焼物を焼くときの熱エネルギーを低く抑えながら従来の越前焼の風合いや特徴を活かした製品を実現する技術を開発した。
成果
  1. 県内粘土鉱床データベース
    福井県内で採取した47地点分の粘土の分析結果を基に粘土鉱床データベースを作成した。このデータベースには、粒度分布、含有鉱物種、鉱物組成、耐火度などのデータが記載されており、求める性状の粘土を設計する際に使うことができる。
  2. 低温で焼結する陶磁器素地
    採取した粘土の中から埋蔵量が多く耐火度が低い糸生粘土を選択し、成型が可能となるよう小曽原粘土を配合して低温焼結粘土を作製した。作製した粘土は糸生粘土が9割、小曽原粘土が1割の配合で、1150℃還元雰囲気で焼成した素地の物性は、吸水率0.1%、曲げ強度60.1MPaであった。
  3. 低温焼結素地に適した釉薬
    既存の越前焼透明釉にフリット(CY-5401)を配合することで、1150℃で熔融する透明釉を作製した。また、炭酸リチウムを釉薬に添加することでフリットを添加しなくても熔融する釉薬を作製した。

粘土鉱床データベース

1150℃で焼成した試作品
担当
研究者
真木教雄(専門分野:無機化学), 製品化デザイン支援G