3D試作センターは、3D技術による設計支援・3D造形による支援を目的に、平成22年に福井県工業技術センター内に設置しました。
3Dプリンタとは、正式にはASTM F2792に規定されているAM(Additive Manufacturing)のことを指し、次の7種類に分類されます。
※以前はRP(Rapid Prototyping)やRM(Rapid Manufacturing)とも呼ばれていました。
3Dデータは、点(座標点)や曲線、曲面で構成されます。3Dプリンタで造形するためには、閉じた形状である必要があります。閉じた形状とは、曲面の辺と辺がきれいに重なり合って隙間がなく組み合わされた状態で、穴がない状態のことを言います。
3D CADは、モデルを作るときに、ある簡単な形状から削ったり加えたりして作るソリッドモデラーと呼ばれるものや、曲面(サーフェス)を組み合わせて作るサーフェスモデラーがあります。また、ポリゴンと呼ばれる三角形や四角形を組み合わせて物体を作るポリゴンモデラーもあります。
ポリゴンの場合、例えば球体を三角形の面の集まりで表すため、正確に直径を求めることはできません。より正確に表そうとすれば、三角形をより小さくして表現する必要があります。このように正確性が問題となる工業製品には、ポリゴンは使用されません。逆にデザイン関連ではポリゴンは多く使用されます。
3Dプリンタで使用する形式の多くは、ポリゴン(STL形式)です。3D CADのほとんどがSTL形式への変換機能を有しているので、必要な精度で変換して造形することができます。
STL形式に変換した後のモデルに不備(穴が空いていないかなど)がある場合、3Dプリンタで造形できません。不備がないかMiniMagics*等を使用して確認してください。
*MiniMagics…マテリアライズ社のフリーソフト
3D試作センターでは、見学を受け付けております。ご相談ください。
3次元CADの操作方法や機器利用講習会、中小企業産業大学校で実施しています研修(工業技術コース)を随時実施しております。また、工業高校生に3Dプリンタ活用について講義するなど、人材育成についても注力しています。